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かよの「いっぽ、にほ」

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どうして違うの?本心と議決

今日、午後から総務企画委員会があり、市庁舎移転に関連して、オークワが建設する店舗付き立体駐車場の建設費が値上がりしたことによる、市の負担額を変更する補正予算の審議を行いました。

オークワが建設する立体駐車場の建設費用を、市は14億円と見込んでいたのが、主に資材の高騰により入札額が3億円増の17億円となり、市の負担分6億5千万円が8億4千万円になるとの説明がされました。工事請負契約後に更に費用が増えるような事態が起こった場合、市の負担額を見直すことができるよう契約書に盛り込むことはできるのか?との委員からの問いに対して、公共工事ならそういうこともできるが、民間の契約書式になるためどうなるか分からない。建設の場面ごとに価格には留意して対応していく。結局のところずるずると値上がりに応じ続けることになりかねないことが浮き彫りになりました。

私はそもそも東山への移転は、高すぎる費用と周囲が津波浸水想定域であるため防災拠点機能の面から反対の立場ですが、こんな青天井のような計画を認めるわけにはいかないとの思いから、立体駐車場の場所を変えて検討する必要があるのでは?と提案しました。

具体的には、店舗の上に立体駐車場を積み上げることによって、市単独の駐車場を作る場合より1億3千万円ほど余分に建設費がかかってしまう計算となるため、市の駐車場を店舗の上に乗せないで、2年前の調査段階で計画していたように庁舎棟の横に立体駐車場を立て、店舗と駐車場はオークワ独自で建設すれば、建設費を抑えられるうえに、オークワにとっても民間ベースで耐震基準値(Is値)を1.25から1.0に下げ、階数も4層から2層に減らすことで費用と工期の縮小が可能となり、双方にとって良いのでは?という提案です。
事前に庁舎整備推進室で話を聞いた際にはその検討もしてみた、とのことでしたが、委員会会場では駐車台数の確保と安全面を検討して現在の設計になった、との答弁でした。

2019年1月に候補地を3か所に選んだ時点から同年3月の候補地選定の調査報告前まで、報告書には東山での庁舎建設にオークワの営業継続の計画はなく、事業費では市道整備、道路拡幅工事はいずれも0円!駐車場整備費は2.9億円でした。報告書から3か月後のオークワとの協定に初めて「営業継続」という言葉が出てきています。そして今や駐車場整備に8億円強、交差点改良に2.5億円、そして今行っている市道整備。営業中の店舗がある土地に庁舎を建てるなど、全国にも例がない事をしたにもかかわらずオークワが営業継続を望むことを想定していなかったとすれば、この計画が余りにもずさんだったと言わざるを得ません。

設計士でもある委員は、「建築の専門家たちが、オリンピック需要時に資材の高騰が読めていないとは大きな責任問題だ。本当ならこんな議案は認めたくない。」と半ば感情が高ぶった様子で当局を叱咤しました。他の委員も「市民への説明がつかない」と苦言を呈していました。

でもいざ議決を取ると、「でも反対はできない。」と反対したのは私だけで他の委員はあっさり賛成してしまいました。今後は債務負担額の範囲を超えないこと、庁舎機能や市民の利便性に配慮しながらコスト縮減を図るなどの付帯決議がされましたが、法的縛りもない意思表示は市民に対する苦し紛れの言い訳のようにも感じます。本心と議決が違うのか、議決が本心なのか、一体全体、当局の意向を推進することだけが議会の役目だと思っているのか、私には理解に苦しい委員会審議でした。

委員会の構成はこちらをご覧ください

by maekayoblog | 2019-09-10 00:19 | 議会 | Comments(0)